ヤングケアラーとはなにか?その意味と私たち大人がどう対処すればいいのか?をまとめてみました。
ヤングケアラーとは
家族にケアを要する⼈がいる場合に、⼤⼈が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情⾯のサポートなどを⾏っている18歳未満の⼦どもをヤングケアラーといいます。
具体的にはどんな家庭環境の子ども?
1 障がいや病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている。
2 家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている。
3 障がいや病気のあるきょうだいの世話や⾒守りをしている。
4 ⽬を離せない家族の⾒守りや声かけなどの気づかいをしている。
5 ⽇本語が第⼀⾔語でない家族や障がいのある家族のために通訳をしている。
6 家計を⽀えるために労働をして、障がいや病気のある家族を助けている。
7 アルコール・薬物・ギャンブル問題を抱える家族に対応している。
8 がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている。
9 障がいや病気のある家族の⾝の回りの世話をしている。
10 障がいや病気のある家族の⼊浴やトイレの介助をしている。
ヤングケアラーがやりたくてもできないこと。
1 自分の時間をもつこと。
2 宿題をする時間や勉強する時間。
3 睡眠時間。
4 友達と遊ぶこと。
5 希望の進路に進むこと。
6 学校に行くこと。
など、子どもが普通にできる生活ができない状況に陥ります。
ヤングケアラーが何故問題視されるのか?
18歳までの子どもといえば 学業に専念するべき年頃です。大人と同等のケアをすることで普通の子どもができる事が出来なくなるのです。法律的には規定がないものの、15歳までは義務教育期間ですよね。人間、特に子どもにとって将来への希望は生きていく糧になると思います。例えば家族が病気で将来医者になって治したいと思っても、医師になるための教育が受けられなければその希望は絶たれることになるのです。
あなたの、わたしの近くにヤングケアラーがいるかもしれない。
はじめてヤングケアラーという言葉を知ったとき、その意味を理解したとき「わたしの周辺にはいないだろう」と思いました。ですが市の広報によると数十人存在するとの記載があり愕然としました。調査のうえ認識されている人数なので、実際にはもっと上回るのかもしれません。
プライバシーポリシーの尊重や 家庭の核家族化などでご近所付き合いなど希薄になっている昨今。親も誰にも頼る人がいないのかもしれません。そうなると必然的にその負担は家族にかかってくるわけで、家族の一員である子どもも例外ではありません。
私たち大人は 「自分には関係ない」と思うのではなく、まずヤングケアラーが存在することを知り、注意を払うことが大事ではないかと思います。
身体的・知的障害をおったご家族を持たれたことで生まれるヤングケアラー。この子たちの将来のためにも市の支援を利用してほしいです。今の時代駆け込むのはお寺ではなく役所です。声を上げればきっと手を差し伸べてもらえます。
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